「プロセスアーカイブシステムによるインタラクションデザインワークショップ」

日本大学芸術学部江古田校舎デザイン学科アトリエを会場に、GIF(当日のファシリテーターメンバーは赤羽亨・高尾俊介・細谷誠・京野朗子)による「プロセスアーカイビングシステムによるインタラクションデザインワークショップ」を実施しました。

GIFは、IAMASガングプロジェクトやこれまでのワークショップによって描かれたアイデアスケッチをスキャンし、画像のアーカイブとタグ付け(対象、ものとのインタラクション・ふるまい、モチーフ、関連技術などのキーワードデータ)を進めています。このアーカイブからアイデア・インスピレーションを得ることでデザインプロセスを始める試行となりました。

参加者はアーカイブ検索から複数枚のアイデアスケッチを得たという状態でスタートし、まず、その他者によって描かれたアイデアスケッチの紹介説明を各自行ない主体的にアイデアを把握します。つづいて、「そのアイデアをベースに展開させた自分なりのアイデアをスケッチする」という第一部が開始され、GIFのインタラクティブアイデアスケッチ手法、ダーティモデリング手法によるラピッドプロトタイピングを試みました。

ダーティモデリングを展開する後半は並行してプロセスアーカイブシステムへのアーカイビングを実体験します。
簡易照明・回転台が用意された撮影ブースで、各自のダーティモデリングのプロセスを撮影しデータ化を行ないました。


アーカイブからアイデアインスピレーションを得て展開させたアイデアプロセスが再びアーカイブされ活用されるという「プロセスアーカイブシステム」の大きな流れを経験するワークショップとなりました。

また、当日はワークショップのプロセス自体も撮影し、リアルタイム含めオンラインにアップロードしていく、ワークショップのアーカイブに関しても試行を行いました。FaceBookページ、Flickrサイトなど即時性をもったアーカイブを展開しました。

“Public-ation”展

IAMAS ユビキタス研究領域成果発表 “Public-ation”展において、これまで行ったワークショップのドキュメンテーションやアーカイブシステムに関する展示を行いました。またLED照明を制作しつつ、同時にその製作過程を記録していく、プロセスアーカイビングの手法を体験するワークショプを実施しました。
今回の展示に関わる活動は、IAMASアドバンストデザインプロジェクトのデザインプロセスに関する研究の一部としても位置づけられます。

ワークショップ
これまでに行った、インタラクションデザインのプロセスに焦点をあてた以下のワークショップについてボードで展示
・日藝WS1ースケッチワークショップ 赤羽亨+金箱淳一
・日藝WS2ー形態と機能ワークショップ 蛭田直
・日藝WS3ープログラムと視覚効果ワークショップ 高尾俊介
・日藝WS4ープログラムと動きワークショプ 原田克彦
・ものづくりオープンメソッドIAMAS・岐阜高専連携口座
 ラピッドプロトタイピングとアーカイブワークショップ 赤羽亨+細谷誠+高尾俊介

アーカイブシステム
デザインプロセスの保存・情報の共有を実現する環境としてプロセスアーカイビングシステムの研究開発に取り組みや、ワークショップにおける運用を試行についてボードとビデオで展示

ものづくりオープンメソッド IAMAS・岐阜高専連携講座 「ラピッドプロトタイピングとアーカイブ」

ものづくりオープンメソッド IAMAS・岐阜高専連携講座 「ラピッドプロトタイピングとアーカイブ」ワークショップを行いました。

近年、ラピッドプロトタイピングを 取り入れたデザイン手法による開発 が注目されており、レーザーカッターや3Dプリンタなどのファブリケーションツールを用いた個人によるものづくりが普及しつつあります。それに伴って、制作したモノや制作のプロセスを記録 (アーカイブ)して他者と共有することも重要になってきています。
今回のワークショップでは、ある程度コンピュータでの作画に慣れたユーザーを対象にして、Craft Roboやレーザーカッターを用いて、実際にラピッドプロトタイピングを行うワークショップを行いました。また同時に、その制作プロセスを段階的に記録し、蓄積されデータをWebサイトを通して共有する仕組みと、その利点についても体験できるものとしました。

前半のワークショプはLED照明装置を題材としました。プログラマブルなフルカラーLED照明ユニット「BlinkM」を光源として用意し、そのシェードをラピッドプロトタイピングしました。サンプルとして立方体の展開図をIllustratorファイルとして提供し、立方体の各面にカットするパターンをデザインすることから始め、展開図自体を自分で考えるプロセスへと進みました。CraftROBOでの出力に関してはワークショップアシスタントがサポートし、フォームと照明効果のデザインに専念する環境を整えました。最初のリフレクションから参加者のコメントは多く、互いにインスピレーションを得る場となりました。例えば、「光源が見えないほうがいい」という反省の声から、次フェーズで他参加者が二重のシェード構造をとりいれたプロトタイピングを行なうといった共有されたデザイニングの良い事例も現れました。

後半のワークショップでは、前半の意匠的な側面にフォーカスしたものとは対照的に、撮影用ライトボックスという機能をもった照明をラピッドプロトタイピングを行いました。照明部分は市販の電球型蛍光灯を利用し、撮影対象の形状に合わせたライティングをデザインするために、Illustratorで展開図を作成して、スチレンボードを素材としてレーザーカッターで切り出しを行いました。レーザーカッターでの出力は前半と同様にワークショップアシスタントがサポートする形をとり、機器の使用方法ではなくラピッドプロトタイピングにおける試作とリフレクションをワークショップ内で何度も繰り返せるようにしました。参加者は、自作の撮影用照明で前半のワークショップで作成したLED照明を撮影後、Web上の写真共有サービスを通じて共有することで、より参照しやすい撮影記録の方法を模索して、様々なモノの形状に対応する照明装置の試作を行いました。モノの特徴にあわせたデザインは勿論、用途を考慮した拡張性を持つ照明など、レーザーカッターを利用して迅速に加工組立が可能なラピッドプロトタイピングならではの試作の成果を見ることができました。

「物理的な試作過程におけるデジタルアーカイブの開発と実践」JSSD 58th 春期研究発表会 口頭発表

日本デザイン学会第58回春季研究発表大会において、Process Archiving プロジェクトの一環として「物理的な試作過程におけるデジタルアーカイブの開発と実践」に関する研究の口頭発表を行いました。

“速度を重要視されるような物理的な試作における記録は軽視されがちで、制作過程の懸念事項や変更履歴を他者と共有・参照することが困難である。本研究で は、その現状を踏まえ、チームプロジェクトにおいて行われる物理的な試作(プロトタイピング)の過程を、ソフトウェア開発におけるバージョン管理の概念を 援用し、統一的な方法で撮影されたビデオと写真をデジタル・アーカイブ化することを目的とする。また同時に、そのシステムを利用しながら、メンバー間で データを共有して開発を行う新しいデザインプロセス手法の確立を目指す。 このデジタル・アーカイブ化を実現するために、カメラ、回転テーブルと照明を用 いた試作品を360度から撮影するシステムと、撮影された動画を順次閲覧するためのソフトウェアを開発した。このシステムを実際にデザイン作業時に運用し たところ、アップロードされた動画を閲覧した他メンバーからの反応を即座に次の試作に反映させるなど、プロトタイピングの迅速性を阻害することなく、複数 人で試作過程を共有することが可能になった。本稿では、その詳しいシステム構成と、実際のシステム運用から得た考察について詳しく述べる。”

(さらに…)